個々人が出生から結婚にいたるまでに経過する時間はいろいろな要因によって影響されるであろうが,集団としてながめた時に果たして結婚にいたる過程の時間分布には何らかの規則性が存在するのであろうか? 結婚年齢の分布におけるそのような規則性を記述する方法として,結婚年齢分布に対して何らかの曲線をあてはめることが考えられる。現在まで提案されているいくつかのモデル分布曲線をとりあげ,日本のデータに基づくコウホート初婚年齢分布にそれらをあてはめその分布を記述する最も妥当なモデルを選び出すことにする。まず,本報告で取り上げられるモデルおよびその分布を検討し,次にわが国のデータへのあてはめが行われる。