人口学研究
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表紙・目次
研究ノート
  • 清水 昌人
    原稿種別: 研究ノート
    2019 年 55 巻 p. 1-11
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/25
    [早期公開] 公開日: 2019/03/26
    ジャーナル フリー

    東京都の住民登録(基本台帳)人口移動報告により,他の道府県から東京都区部に転入した人の地域分布を出発地別,到着区別に検討した。1960年代後半と2010年代前半の転入数を1㎢あたりの転入数や立地係数など4つの指標で分析したところ,東北・北関東からの転入者と西日本からの転入者の間で,到着地の違いが比較的大きかった。また,埼玉,千葉,神奈川からの転入では,各県に隣接する区およびその周辺部への集中が顕著だった。ただし,出発地ごとの分布のかたよりは2010年代には全体に縮小し,多くの出発地集団で以前よりも似通った分布が観察されるようになった。

  • 杉田 菜穂
    原稿種別: 研究ノート
    2019 年 55 巻 p. 13-26
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/25
    [早期公開] 公開日: 2019/05/30
    ジャーナル フリー

    日本で最初に人口学の研究教育に関する実態調査が実施されたのは,1955年のことである。それから間もない1957年には日本学術会議から人口問題総合研究機構の確立に関する要望が出される。この人口学の研究教育体制確立をめぐる課題提起がなされた1950年代半ばから1960年代はじめに至る時期は,社会科学系の人口研究の充実,人口から社会保障へという問題関心のシフトへとつながる日本の人口学の研究教育体制の画期になったと考えられる。本稿の目的は,先行研究で十分に取り上げられていない,日本の人口学の研究教育の史的展開における1950年代の無視できない動きを明らかにすることである。

  • 増田 幹人
    原稿種別: 研究ノート
    2019 年 55 巻 p. 27-39
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/25
    [早期公開] 公開日: 2019/06/26
    ジャーナル フリー

    本研究は,2004年における総務省統計局「全国消費実態調査」の2人以上世帯の匿名データ(ミクロデータ)を用いることにより,教育費負担を授業料等と補習教育に分け,教育段階別(保育園・幼稚園・小学校,中学校,高等学校)に教育費負担の決定要因の影響について検証を行った。ここでは,決定要因として学校の種類(私立学校と国公立学校),子どもの数に焦点を当てた。その結果,以下の点が明らかにされた。第一に,子どもが増えるほど教育費負担は増え,教育費負担は子どもが0人から1人に増える際に係る負担が一番大きいことが明らかとなった。また,中学校を除くと,授業料等の教育費負担の方が補習教育よりも大きいが,中学校については補習教育の方が授業料等よりも大きいことが明らかとなった。さらに,授業料等では高等学校の負担が一番大きいが,補習教育では中学校の負担が一番大きいことも示された。第二に,国公立学校と比較すると,授業料等については私立学校に通うことによる負担は強まるが,補習教育については負担が弱まることが明らかとなった。これらの効果を合わした純効果も計算したところ,授業料等の負担を強める効果は補習教育の負担を弱める効果よりも大きく,純効果としては負担を強める効果が見られた。すなわち,授業料等と補習教育の教育費負担を合わせると,私立学校の負担は国公立学校の負担よりも大きいことが示されている。

  • 松田 茂樹
    原稿種別: 研究ノート
    2019 年 55 巻 p. 41-53
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/25
    [早期公開] 公開日: 2019/09/03
    ジャーナル フリー

    本研究は,出生行動研究に用いられてきた方法を修正したヴィネット調査を用いて,子育て支援策が追加出生意欲に与える効果を分析した。使用したヴィネットカードは児童手当の増額や幼児教育無償化など6つの架空の子育て支援策を組み合わせた8パターン―分析可能な範囲でカードの枚数を減らしている―であり,それぞれのカードに記された支援策が実施された場合の追加予定子ども数を回答者に尋ねた。web調査によって子どもを持つ有配偶男女に対して実施したヴィネット調査のデータを分析するために,マルチレベル分析を適用した。分析の結果,総じて児童手当など経済的支援にかかわる支援策が追加出生意欲を増加させる効果が高いという知見がえられた。本研究で使用した「複数の架空の子育て支援策が書かれた枚数が少ないヴィネットカード」,「web調査」,「マルチレベル分析」の組み合わせは,出生行動に関するヴィネット調査を研究者に身近で,有効な方法にするものである。

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