抄録
移植片対宿主反応能について高低2方向に選抜した2系統,HおよびL,を用いて,マレック病に対する遺伝的抵抗性を分析した。両系統ともB9B9およびB11B11の両ホモ接合体のみを用いた。マレック病ウイルスはJM株を用いた。実験Iでは初生時に4,200PFU,実験IIでは2週齢時に8,000PFUのウイルスをそれぞれ接種した。発症率,死亡率,並びに接種後発症又は死亡に至る迄の日数について分析した。
系統間の比較では,L系がH系よりも幾分抵抗性であると思われたが,その差は小さかった。B遺伝子型間ではB11B11がB9B9より抵抗性を示し,その差は統計的にも有意であった。系統とB遺伝子型との組合せによる4つの遺伝的グルーフ,すなわちH-B9B9,H-B11B11,L-B9B9およびL-B11B11間の比較では,L-B11B11が他の3群に比べ非常に高い抵抗性を示した。移植片宿主反応能選抜系統とB遺伝子型との相互作用は非常に有意であった。これは主としてL-B11B11の極端に高い抵抗性によってもたらされたものと推測された。
移植片対宿主反応能と接種後発症又は死亡迄の日数との相関はすべて負であったが,1例を除き統計的には有意ではなかった。