抄録
ブロイラーの夏季における熱射病対策として,高温に対する雌雄の反応差,風による体感温度の低下および入気の冷却効果について検討した。
試験は,鶏舎幅が7.3mのウインドウレス鶏舎を使って,排気側で雄,入気側で雌を飼育した区(排気側雄区)に対して,入気側雄,排気側雌の区(入気側雄区)と入気側雄区と同じ飼育方法で,入気温度が30°C以上96 日本家禽学会誌22巻2号(1985)になったら水の噴霧によって入気を冷却する区(入気冷却区)の3区を設けた。
熱射病の発生は排気側で顕著に認められ,排気側雄区の雄の発生率は12.3%と最も高かったが,他の2区の雄では1.6%と0.6%と著しく減少した。排気側で飼育した入気側雄区の雌でも4.8%の発生率であったが,入気冷却区の雌では2.2%に減少した。
増体量に対しても飼育場所の影響が顕著に認められ,雌雄とも排気側に対して入気側の増体量は有意に改善された。しかし,その影響が雄において大きかったため,3~9週齢の雌雄を合せた平均増体量は,排気側雄区に対して入気側雄区は100g,入気冷却区は130g優れていた。