日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
ニューハンプシャー種の改良に関する研究
I. 選抜方法の検討
清水 弘八戸 芳夫川名 啓之
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1968 年 5 巻 3 号 p. 126-130

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抄録
本研究はニューハンプシャー種の9週令体重と産卵性とを改良するための選抜方式の選定とそれに必要な情報を得ることを目的として行ったものです。
9週令までの幼若期の体重について, 雄雛で推定した遺伝率は孵化時を除いて比較的高かった。雌雛についてのhS2は雄雛と同程度に高く, hD2はhS2よりさらに高かった。このことは9週令までの体重に母体効果および或は遺伝子相互作用がかなり大きく作用していることを示唆している。初産後60日間の産卵数の遺伝率は中程度であった。9週令体重と産卵数との間には負の遺伝的相関々係があった。
9週令体重または産卵数に対する単独選抜は個々の形質に最も大きな選抜効果が期待される。しかし総合的経済価では選抜指数式を適用するのが最も効果が大きい。独立淘汰水準選抜法でも両形質を同時に高めることが出来るが総合的経済価での効果は指数選抜法より小さい。
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