2024 年 4 巻 1 号 p. 27-32
【目的】高齢女性におけるフレイルと生きがい意識との関係を明らかにする。【方法】地域在住の66名を対象とし,身体的フレイルの判定に改訂J-CHS基準,社会的フレイルの判定にMakizakoの指標を使用した。生きがい意識 (Ikigai-9) との関係性について,身体的ロバスト群と身体的フレイル群の2群間,社会的ロバスト群と社会的プレフレイル群と社会的フレイル群の3群間で比較した。【結果】社会的フレイル群は社会的ロバスト群よりもIkigai-9得点で有意に低値を示した (p < 0.05)。一方,社会的プレフレイル群とその他の群では有意差が認められなかった。また,身体的ロバスト群と身体的フレイル群間ではIkigai-9に有意差が認められなかった。【結論】生きがい意識は社会的フレイルと関係することが明らかになった。一方,生きがい意識は身体的フレイルとは関係を認めなかった。