2025 年 5 巻 1 号 p. 52-58
【目的】急性期脳卒中患者の脳卒中重症度,摂食嚥下機能,日常生活動作レベル,栄養状態の要因が発症2週時までの骨格筋量を低下させる因子になるか検討すること。【方法】対象は急性期脳卒中患者 48 名であった。方法は,体組成計を用いて全身骨格筋量を採取した対象者データと,カルテ情報を採取し,後ろ向き研究を行った。統計解析方法は,従属変数を発症~2 週時の全身骨格筋量の変化量,独立変数を発症時のNIHSS,FIM,Alb値,FILSとした重回帰分析を行った。【結果】NIHSSと交絡因子であるBMIが抽出された(R2=0.21)【結論】急性期における脳卒中者の筋肉量減少脳卒中患者を引き起こす要因として,脳卒中重症度が挙げられたが,寄与率が低く交絡因子も結果に影響を与えていた。今後は,血液データを含めたさらなる調査が必要と思われる。