抄録
「目的」心不全加療目的で入院した高齢患者における退院時の屋内歩行自立を予測する因子について検討することである。 「方法」平成25年5月から平成26年7月に心不全加療目的で入院し、理学療法を実施した65歳以上の患者を対象とした。退院時屋内歩行能力から自立群と非自立群に分類し、患者背景因子や理学療法開始時の評価項目について比較検討し、歩行自立を予測する因子について分析した。 「結果」対象症例は123 例(年齢 82.4 ± 7.1 歳、男性57例)であった。多変量解析では退院時の屋内歩行自立の予測独立因子は年齢(オッズ比: 0.84、95%信頼区間: 0.76-0.92、p<0.01)、 理学療法開始時の起き上がり動作(オッズ比: 20.14、95%信頼区間: 6.14-0.92、p<0.01)の自立であった。 「結論」年齢と理学療法開始時の起き上がり動作は高齢急性心不全患者の屋内歩行自立予測の指標として有用である。