理学療法の臨床と研究
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症例報告
糖尿病性壊疽による下腿切断術後の義足リハビリテーションに反重力トレッドミルを使用した1症例
福原 幸樹三上 幸夫河江 敏広平田 和彦坂光 徹彦對東 俊介植田 一幸伊藤 義広日高 貴之木村 浩彰
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2015 年 24 巻 p. 57-59

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抄録

「はじめに」本症例報告の目的は下腿切断術を施行した1症例の義足リハビリテーションに反重力トレッドミルを使用し、その安全性と有効性を検証することである。 「症例紹介と方法」60歳代男性で、糖尿病性壊疽により左下腿切断術を施行された症例である。本症例は下腿切断術前から体力や身体活動量が低下していたため、退院後外来リハビリテーション開始時から反重力トレッドミルを導入した。 「経過」経過中に転倒や断端・下腿義足の問題は起こらなかった。反重力トレッドミル導入後、自己効力感は向上し、義足歩行練習は順調に進み、最終評価時にはT字杖歩行が可能となった。 「考察」反重力トレッドミル上ではより快適に、より速く、より長く、歩く体験を得ることができ、自己効力感と歩行能力の向上に寄与すると考える。 「結論」反重力トレッドミルは下腿切断後の義足リハビリテーションに対して有用な一手段と成り得ることが示唆された。

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© 2015 公益社団法人 広島県理学療法士会
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