抄録
「目的」広島県理学療法士会発行の学術誌に掲載された原著論文の歴史的変遷を調査することで、理学療法士の卒前・卒後教育のあり方、職能団体としてのあり方について示唆を得ることを目的とした。 「方法」計 24 号を 3 期間に分類し、論文の構成、専門・認定理学療法士制度の専門分野割合、研究デザイン、対象者数について分析した。
「結果」論文数に変化は認められなかった。論文の構成では、論文タイトルは有意に長くなり、引用文献数も有意に増加した。専門・認定理学療法士制度の専門分野割合は、1 期で神経が突出して多かったが、2 期、3 期と他分野の増加を認めた。研究デザインは、横断研究や対照のない研究が増加した。対象者数は、1 期から 2 期にかけて有意に増加した。 「結論」原著論文の歴史的変遷には、卒前・卒後教育が関係しているものと思われた。