目的:足関節捻挫を受傷した選手は、医療機関で受療せずに競技復帰する場合が多く、「たかが捻挫」と足関節捻挫を軽視している可能性がある。本研究では選手が足関節捻挫受傷後の治療の重要性をどのように捉えているかを調査した。 方法:大学男子サッカー選手235名を対象として、インターネットによるアンケート調査を実施した。 結果:90名(38%)の有効回答のうち、70名(78%)が足関節捻挫を経験していた。受傷後、医療機関を受診した者は37名(53%)で、そのうち28名(76%)は継続的に通院し、治療を受けていた。医療機関を受診しなかった、または通院を中止した理由は、「治療しなくても治ると思ったから」という回答がそれぞれ最多であった。 結論:治療しなくても治ると思っていた選手は、足関節捻挫受傷後の治療の重要性を認識できていない可能性がある。このような選手に対して、足関節捻挫の治療の啓蒙が不可欠である。