抄録
目的:本研究は、セルフエクササイズ補助具であるストレッチソックスを大腿四頭筋のストレッチングに応用した際の効果を明らかにすることを目的に実施した。
方法:健常成人男性7名を対象とした。課題動作は腹臥位でストレッチソックスを用い、膝関節90°屈曲位から最大屈曲位まで動かす運動とした。これを30 bpmで2分間実施し、介入前後に最大膝関節屈曲角度(°)、外側広筋の筋硬度を測定した。 介入前後の各測定項目の比較に、対応のあるt検定を用いた。
結果:最大膝関節屈曲角度は、介入前126.8±4.3°、介入後129.8±4.5°となり有意に増加していた(p<0.01)。外側広筋の筋硬度は、介入前35.0±3.0、介入後30.0±2.6であり有意な低下を認めた(p<0.05)。
結論:ストレッチソックスを用いた膝屈曲運動は、腹臥位で簡便に実施可能であり、大腿四頭筋のストレッチング効果が得られることが示された。