食品照射
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ボツリヌスE型菌芽胞の放射線抵抗性 (I)
安藤 芳明唐島田 隆小野 梯二飯田 広夫
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1968 年 3 巻 1 号 p. 5-12

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抄録

ボツリヌスE型菌芽胞の放射線抵抗性に及ぼす諸因子の影響をしらべ, 次の結果を得た。
(1) 芽胞の蒸溜水懸濁液について, 照射温度の影響をみると, 0~20℃ では抵抗性にあまり差は認められないが, 20~50℃ では, 温度の上昇とともに, その若干の増加が認められ, 保護効果のあることがわかった。また-10℃以下の凍結温度では, 再び抵抗性の増加が認められた。そして抵抗性の極小点は, 0℃ の附近にあるようである。
(2) 芽胞懸濁液の影響では, 有機または無機倍地は, 蒸溜水に比較してやゝ保護効果のあることがわかった。
(3) 照射後の培養温度の影響をみると, 10℃ 及び20℃ では30℃ に比較してかなり抵抗性の減少が認められた。
(4) 北海道地方において, これまでに分離されたボツリヌスE型菌の全14株の芽胞について, 一定条件の下で照射してその放射線抵抗性をしらべたところ, D値の平均値は0.138Mrad, 最低値は0.103Mrad, 最高値は0.174Mradであった。

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© 日本食品照射研究協議会
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