1970 年 5 巻 1 号 p. 1-10
グルコースイソメラーゼ生産菌streptomyces PhaeochromgenusStrain SKを用いてβ線照射による培養基の殺菌を試みた。その結果培養液のpH条件をととのえれば, 通常のオートクレープ殺菌のように炭素源と窒素源を分離して処理する必要はなく, 両者を混合して照射殺菌出来る可能性がみられた。又, 放射線照射による微生物の発育阻害物質を抑制するためcysteinの添加を試みたが, 特に明確な効果はみられなかった。なお, 放射線殺菌によってみられる初期の増殖のおくれは, 酸性PHにおげる照射で, 培養基の破壊もしくは阻害物質の生成があるものと推定される。