2024 年7 月6 日から7 日にかけて実施された福島県飯舘村でのフィールドワークでは,東京電力廃炉資料館や中間貯蔵施設,地域コミュニティ施設の見学や地域住民との交流を通じて,震災後の福島の現状を学んだ。山口から福島までの長旅の末に訪れたこの地では,事故の衝撃と復興の“今”を目の当たりにした。初日は富岡市の廃炉資料館で事故の詳細と復興の取り組みを学び, 大熊町の中間貯蔵施設で除染土壌の処理状況を見学した。2 日目には,新規就農者の経験とスマート農業の取り組みを聞き,ブドウ畑での農作業を体験した。これらの活動を通じ,福島の再生への努力と現地の方々の思いを実感した。また,福島という地名に対する被災のイメージの功罪についても感じることとなり,復興後の福島を正しく理解することの重要性を認識した。本フィールドワークは,福島の現状を学ぶ貴重な機会であり,未来への我々世代の責任を自覚する契機となった。