家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
Rhizopus麹抽出物による繁殖障害牛の受胎成績向上について
梅津 元昭竹内 三郎岩瀬 昭二千葉 治敏
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1973 年 19 巻 2 号 p. 67-72

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抄録

Rhizopus麹抽出物(R.E.)を宮城県玉造郡岩出山地方および古川市郊外の農家において,卵巣疾患(嚢腫を除く)で不受胎の50頭の乳牛を用い,R. E.3~5gを30日間経口投与し,投与開始から90日間の受胎に及ぼす影響を調べて次の結果を得た。
1. 試験期間中の人工授精により37頭の牛が受胎した(受胎率74%)。
2.受胎に至る授精回数は,25頭のものが1回,11頭のものが2回,1頭が3回であった。
3.1.の結果を年令,産次別に分けると,特に2~3才の未経産牛に対して好成績を得た。
4.R. E.投与前長期に亘り無発情であった牛20頭では試験中に18頭のものが発情を回帰し,そのうち4頭が受胎した。

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