家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
軽種馬の卵胞嚢腫および排卵障害に対するFSH剤の筋肉内注射応用試験
塚田 努池本 安夫川口 擁今道 友則
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1975 年 21 巻 1 号 p. 7-11

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抄録
FSHの排卵作用を利用して軽種馬の卵巣疾患の治療を試み,高純度FSH剤Antrinの筋注を行なって次のような成績を得た。
1.卵胞嚢腫の馬16頭に20~40 A. U.を筋注した結果,嚢腫は処置後平均8.5日に大部分が排卵し,一部が退行消失して全例が治癒した。妊娠したものは不交配妊否不明の4頭を除いた12頭中8頭(66.7%)であった。
2.排卵障害の馬30頭に10~40 A.U.を筋注した結果,処置後平均2.6日に28頭(93.3%)に排卵を誘起した。このうち妊否不明の2頭を除く26頭中19頭(73.1%)が受胎した。注射用量別の排卵誘起率は,10A.U.で71.4% (5/7頭), 20 A.U.で100% (22/22頭), 40 A. U. で100呉(1/1頭)であった。
3.以上の成績から,馬の排卵障害に対してFSHを筋注する場合,10 A.U.でも排卵を誘起できるが,効果を確実にするには20 A. U. が適量であること,卵胞嚢腫に。は,嚢腫形成後の経過日数が短い症例には20 A. U.で十分の治療効果が期待できること,かつ馬においてもFSH には排卵誘起作用があることが明らかになった。
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© 日本繁殖生物学会
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