抄録
未経産のジャージー種乳牛5頭にestrogenとprogesteroneを投与して泌乳機能と卵巣機能及び肝のestrogen不活化能との関連性について検討した。
両ホルモン投与終了後極めて早期に5頭中4頭の卵巣に濾胞嚢腫が誘発された。残り1頭に於いては泌乳及び濾胞嚢腫の誘発が認められなかつた。上記4頭中の3頭に於いて濾胞嚢腫発生に先立つて真性乳汁の分泌がみられ,以後泌乳の継続が認められた。この3頭の肝のestrogen不活化能は,他の2頭即ち泌乳はみられなかつたが濾胞嚢腫が誘発された1頭及び両者何れも誘発されなかつた1頭,のそれ等より比較的弱いと思われる成績が得られた(要旨ば第43回日本獣医学会に於いて発表した)。