抄録
本方法によつて肝の保有するestrogen不活化能をある程度検討し得るものと思われる。然し各個体についての定量的な価値は認められない。即ちある一定の牛群についての比較検定はなし得るものと思われる。
ラット検定法とマウス検定法における結果を実施例について検討してみると両者に一定の共通点が認められる。J.7は他の牛に比し肝のestrogen不活化能が最も強かつたことである。
従来繁殖領域に於いては殆んど等閑視されている乳牛の肝炎,肝硬変,脂肪肝,肝蛭,飼料中毒等の肝疾患と繁殖障害殊に卵巣疾患との関連性を究明する一つの手段として一応試みて価値あるものと思われる。
現在私達は四塩化炭素投与によつて乳牛に人為的肝障害を惹起させ該牛の肝の生化学的機能検査と併行して本法を試み,定量的な検査法としての完壁を期しつっある。