抄録
牛の子宮頸管粘液像と血中遊離性ホルモンの関係を知るために,基礎的研究として,卵巣割去牛3頭にestroneとprogesteroneの混合ホルモンを注射した結果,estroneによつて結晶形は発現されるが,progesteroneが多い時には結晶形の発現は完全に抑制されることを知つた。
さらに正常性周期の粘液像と血中遊離性ホルモンの関係を求めた結果は次の通りである。
(1)大型結晶形はE値が30γ/1以上,P値が1.3γ/cc以下のときにのみ現われる。
(2)E値が30γ以上の場合でもP値が1.7γ以上であれば中型結晶形となる。4.4γ以上では小型結晶形となる。
(3)E値が30γ以下では結晶形は小型のもの以下であるが,P値によつても変動し,一定の傾向は認め難い。
(4)紐状形については10例中1例を除いてP値が4.4~7.5γで,紐型 ?? ~ ?? であり1例は3.3γであつた。其他は紐型+では3.3~1.7γ,帯型では1.7~2.0ツ,雲型では1.3~0γであつた。
(5)結晶形とestroneの関係はy=7×x,紐状形とprogesteroneの関係はy'=1.1×x'で示すことが出来る。