家畜繁殖学雑誌
Print ISSN : 0385-9932
マウスにおける三倍体↔二倍体キメラ胚の発生に関する研究 I.着床前の発生
東 貞宏福田 芳詔豊田 裕
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1991 年 37 巻 2 号 p. 71-77

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抄録
サイトカラシンB(5μg/ml)を含む培地内でICR卵子とICRまたはC57BL精子を用いて体外受精を試みたところ,第二極体の放出が抑えられた3前核受精卵が高率に得られた.これらの受精卵は,100μMEDTAを含む培地内で培養することによって,その約60%が胚盤胞に発生し,染色体の検査により三倍体胚であることが,確かめられた.8細胞期の三倍体胚と二倍体胚の透明帯をプロナーゼで溶解し,それぞれの胚をフィトヘマグルチニンの存在下に凝集させ,培養した結果,約90%の集合胚が単一の胚盤胞へ発生した.染色体が分析可能であった12個の胚盤胞のうち,9個に2nと3nの核板が確認された.
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© 日本繁殖生物学会
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