日本繁殖生物学会 講演要旨集
第113回日本繁殖生物学会大会
セッションID: P-19
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ポスター発表
マウス胚性期の精細管発達と生殖細胞増殖の関連性
*佐藤 芙優岩川 岳中村 啓哉松原 和衛
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抄録

【目的】マウス胚性期と性成熟後の精細管発達に関する分析は,立体構造と形態変化について進められている。精細管は胎齢12.5日頃に原始精巣索が形成されると分岐,屈折,融合を繰り返しながら伸長することが知られている。しかし,胚性後期から新生仔にかけての精細管発達の報告や,精細管の発達と生殖細胞分化の関連性についての知見は少ない。本研究では,生殖細胞特異的マーカー(MVH)を用いた蛍光免疫染色により精細管断面積あたりの生殖細胞数を計測し,生殖細胞と精細管の発達モデルを構築した。【材料・方法】胎齢14.5日~出生後16週齢までのICRマウスより精巣を採取し,4%PFAで1日固定後,パラフィン切片を作製した。抗MVH抗体により蛍光免疫染色を行い,精細管あたりの生殖細胞数を継時的に計測した。また,精細管断面積,直径及び内腔面積を画像解析ソフトImage Jにより計測し,精細管断面積/直径あたりの生殖細胞数(密度)を算出し比較した。【結果】胎齢16.5日頃に精細管断面積は大きく変化していないにも関わらず生殖細胞密度が急激に低下した。断面積は出生後も低い値を取っており,2週齢以降で急激に増加した。一方,密度は出生後1~2週間にかけて増加し,再び4週齢以降に低下した。精細管組織を観察したところ密度が低下した胎齢16.5日以降では生殖細胞同士に距離が生じており,生後1週間からは分化が進んだ細胞が内腔側を満たしており細胞同士の間隙が消失するほど細胞は増殖した。4週齢以降は精細管自体が拡大し,内腔が大きく開いている組織像が観察された。これらのことから,生殖細胞の増殖と精細管の発達は同調しておらず,胚性後期から出生にかけて精巣索が伸長したことで密度が低下し,生殖細胞は精細管全体に配置されることが示唆された。

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