日本繁殖生物学会 講演要旨集
第113回日本繁殖生物学会大会
セッションID: P-4
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ポスター発表
シバヤギにおけるGnRHパルス発生中枢の制御に関わるセロトニン受容体サブタイプの検討
*鈴村 玲香森田 康広松山 秀一佐々木 拓弥北川 悠梨井上 直子上野山 賀久束村 博子大蔵 聡
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抄録

【目的】パルス状の性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)分泌は,視床下部弓状核(ARC)に存在するGnRHパルス発生中枢により制御される。縫線核のセロトニン(5HT)ニューロンはARCに投射しており,5HTがGnRHパルス発生中枢を制御する可能性がある。先行研究により,5HTの脳室内投与がヤギのGnRHパルス発生中枢活動を促進すること,ヤギ視床下部内側基底部において5HT 受容体である5HT2C型受容体(5HT2C)mRNAが発現すること,5HT2C作動薬の脳室内投与がGnRHパルス発生中枢活動を促進する傾向にあることが明らかとなった。本研究では,ヤギ視床下部における5HT2C mRNA発現の組織学的検索,および5HT2B/2C型受容体拮抗薬(SB206553 [SB])前投与による5HT作用の阻害実験により,GnRHパルス発生中枢の制御に関わる5HT受容体を検討した。【方法】卵巣除去シバヤギ(N=3)の頭部を常法により灌流固定して脳切片(50 µm)を作製し,5HT2C特異的なRNAプローブを用いてin situ hybridizationを行った。また,ARC 近傍における神経活動の一過性上昇(MUAボレー)をGnRHパルス発生中枢活動の指標とし,卵巣除去シバヤギ(N=5)側脳室内にSB(1 µmol/ml)または蒸留水(1 ml)を前投与し,その2分後に5HT(0.5 µmol/400 µl)を投与した。5HT投与は各個体の平均MUAボレー間隔の1/2の時間に行い,MUAボレー間隔に及ぼす効果を評価した。【結果および考察】ヤギARCに5HT2C mRNA発現細胞の局在がみとめられた。また,SBおよび蒸留水前投与群において5HT投与はMUAボレー間隔を短縮し,GnRHパルス発生中枢活動が促進された。本研究により,ARCに局在する5HT2C発現細胞が5HTのGnRHパルス発生中枢活動の促進効果の一部を仲介する可能性,および5HT2C以外の5HT受容体も5HTの促進効果に関与することが考えられた。

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