環境技術
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研究論文
マイクロ波を用いた塩化ビニル樹脂の脱塩化水素に関する研究
森脇 三郎銭 慶栄春原 聡町田 基立本 英機
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2007 年 36 巻 4 号 p. 273-281

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抄録
塩ビ樹脂廃棄物のリサイクルを推進するため, マイクロ波を用いた脱塩化水素に関する研究を行った結果, 次のことが明らかになった. (1) 塩ビ樹脂中に含まれる可塑剤がマイクロ波吸収剤として作用し, 可塑剤を多量に含む塩ビ製壁紙は低いマイクロ波電界中でも脱塩化水素が起きる, (2) 塩ビ床材のような塩ビ含有量が低く可塑剤添加量も少ない樹脂の脱塩化水素には高いマイクロ波電界が必要である, (3) 充填材として添加している炭酸カルシウムは, マイクロ波照射による塩ビの温度上昇を妨げ脱塩化水素反応を阻害する. 塩ビ樹脂中の炭酸カルシウムは脱塩化水素によって発生する塩化水素と反応して塩化カルシウムを形成し, ガス回収脱塩化水素率を低下させる, (4) 誘電損失率が低い充填材を多量に含む塩ビ樹脂の脱塩化水素率は塩ビポリマーの脱塩化水素率に比べて低く, 一定マイクロ波電界中における脱塩化水素率は, 塩ビ添加剤の種類と量に影響される. またマイクロ波脱塩化水素残渣を空気中で高温燃焼した時, 排ガス中に捕捉される塩化水素は低い, (5) 塩ビと酢酸ビニルのポリマーアロイにマイクロ波を照射することにより高い脱塩化水素が可能となる.
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© 2007 環境技術学会
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