日本放射線影響学会大会講演要旨集
日本放射線影響学会第49回大会
セッションID: P1-41
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損傷・修復(マイクロビーム・放射光・紫外線)
X線マイクロビームを用いた単一神経細胞の分化制御
*口丸 高弘本田 和裕藤田 智久佐藤 文信清水 喜久雄加藤 裕史飯田 敏行
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抄録
株細胞であるPC12細胞は、神経成長因子NGF (Nerve Growth Factor)を加えることで神経突起を伸ばし、交感神経様細胞へと分化することが知られており、神経分化・突起伸展のモデル細胞として広く研究に用いられている。また、このような神経分化過程が、PC12細胞への放射線の照射によっても誘起されることが知られており、PC12細胞での放射線誘起効果は神経分化メカニズムの解明、細胞の放射線応答などにおいて興味の対象となっている。しかし、PC12細胞への放射線応答に関してはγ線を用いた集団照射に関してデータが報告されているが、単一の細胞への照射実験はおこなわれていない。
本研究では、マイクロフォーカスX線管(管電圧:50 kV、管電流:1 mA)、ガラスキャピラリを用いたテーブルトップサイズの単一細胞照射用X線マイクロビーム装置(ビーム径:10 μm [FWHM]、照射線量率:∼0.05 Gy/s)を用いて、単一のPC12細胞にXマイクロ線ビームを∼10 Gy 照射し、神経分化過程における線量依存性などを調査し、単一神経細胞の分化制御について調べた。
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© 2006 日本放射線影響学会
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