日本放射線影響学会大会講演要旨集
日本放射線影響学会第49回大会
セッションID: P2-92
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環境影響・放射線物理・化学
ベラルーシ日常食からの放射性セシウムの摂取量
*坂内 忠明幸 進白石 久二雄Shevchuk LarisaShevchuk Valery E.Zamostyan Pavlo V.
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抄録
ベラルーシの一般人の被ばく線量を推定するための情報の一つとして、日常食中の放射性セシウムの量を測定した。2000年9月、ベラルーシの約30地点から陰膳法で1日分の食事を集め、電気炉で灰化した。灰の一部をU8の容器に入れ、50keVから2000keVの範囲で、Ge半導体検出器で放射能を測定した。測定時間は80,000秒で、検出値は食品を集めた時点に半減期補正をした。137Csは全ての食品から検出された。一日一人当りの137Csの摂取量の最小値は2.4 Bq、最大値は90 Bqで、幾何平均は8.9 Bqであった。137Csの最大値を示した試料について30万秒の測定を行ったところ、137Csの他に134Csが検出された。ICRPの137Csによる内部被ばくの線量換算係数(1.3 x 10-8 Sv Bq-1)を用いて、年間被ばく線量を計算すると、最大で0.42mSv、最小で11μSv、幾何平均で42μSvであった。日本では2000年の時点で、文献によると一日一人当りの137Csの摂取量の幾何平均は0.03 Bqであり最大でも0.17Bqなので、日本の値よりも300倍から500倍高い値であった。40Kの量は日本とベラルーシでほぼ同じであった。
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© 2006 日本放射線影響学会
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