Journal of Surface Analysis
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解説
半球型電子分光器を搭載したオージェ電子分光装置のジオメトリー特性に基づいた傾斜ホルダーを利用した高感度,高深さ分解能オージェ深さ方向分析
荻原 俊弥 永富 隆清金 慶中田沼 繁夫
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2012 年 18 巻 3 号 p. 174-181

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抄録
半球型電子分光器を搭載したオージェ電子分光装置では,傾斜ホルダーを用いると装置のジオメトリー特性との関係からイオン及び一次電子の入射角の自由度が大きくなる.特に試料回転の回転軸が一次電子の入射方向と一致する場合は,傾斜ホルダーの回転角によってイオン入射角を設定でき,電子線の入射角は傾斜ホルダーの傾斜角度を選択することでイオン入射角と独立して任意に決定することができる.そこで,筆者らは電子およびイオンの両方を試料表面から極低角度で入射できる高傾斜ホルダーを試作し,極低角度電子・イオン入射オージェ深さ方向分析法を開発した.この計測法によりGaAs/AlAs多層膜の深さ方向分析を行った結果,Al-LVV(68 eV)を用いた深さ分解能として1.7 nmを達成した.さらに,Si/Geデルタドープ多層薄膜試料を測定した結果,Geデルタドープ6層すべてを高感度で検出できることがわかった.この報告では計測法の原理ならびに得られた高感度,高深さ分解能データを紹介しながら本計測法について解説する.
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© 2012 一般社団法人 表面分析研究会
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