Journal of Surface Analysis
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解説
新しいキログラム定義を支える表面分析 ― 高純度濃縮Si単結晶球体表面の XPS分析によるアプローチ ―
張 ルウルウ
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2020 年 27 巻 1 号 p. 2-14

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抄録
2019年5月20日(世界計量記念日)にキログラム定義が人工物の分銅「国際キログラム原器」から基礎物理定数の「プランク定数」へ,約130年ぶりに改定された.(国)産業技術総合研究所は,高純度濃縮28Si単結晶球体を用いてX線結晶密度法によりプランク定数を世界最高レベルの精度で測定し,キログラムの定義改定に大きく貢献した.プランク定数の精密測定にはSi単結晶球体の高精度な表面層評価が必要不可欠である.我々はX線光電子分光法を用いSi球体表面に存在する自然酸化膜と炭素汚染層の組成及び膜厚を計測評価し,プランク定数のSi球体表面層による不確かさを低減することに成功した.本稿は,新しいキログラム定義を支えるX線光電子分光法による高精度な28Si単結晶球体の表面層膜厚計測について解説する.
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