ビジネス実務論集
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Print ISSN : 1881-1221
研究ノート
PBLによるデザイン思考教育と教育効果の分析-アクティブラーニング型授業の履修生に対する計量テキスト分析-
町田 由徳
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キーワード: デザイン思考, PBL
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2024 年 42 巻 p. 77-88

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抄録

 デザイン思考(Design Thinking)は、デザイナーがデザインプロセスで用いる思考方法を体系化したものであり、非連続的な「イノベーション」創出のための方法論として実務の分野で注目を集め、導入が進んでいる。

 本稿ではものつくり大学1年生の学生209名に対してデザイン思考の教育をPBL形式で実施し、その効果を計量テキスト分析と作品評価により検証した。

 結果、デザイン思考に関わる「define(定義)」「ideate(アイデア化)」「prototype(試作)」の要素について、多くの学生の間で意識が行われた上で課題に取り組まれていたことが確認出来たが、「empathize(共感)」、「test(試験)」に関わる要素はほとんど確認出来なかった。

 またデザイン思考要素の他には「コミュニケーション」に関わる要素の記述が多く確認された。

 特に「empathize(共感)」、「test(試験)」の能力の伸長を図るために、他の科目との内容の関連性も考慮したカリキュラム設計が今後の課題である。

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