不安症研究
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Fear of Negative Evaluation Scale日本語短縮版の因子構造,信頼性および妥当性の再検討
二瓶 正登荒井 穂菜美前田 香青木 俊太郎土屋垣内 晶岩野 卓冨岡 奈津代岡村 尚昌三原 健吾城月 健太郎堀内 聡坂野 雄二
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2018 年 10 巻 1 号 p. 54-63

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抄録

Fear of Negative Evaluation Scale日本語短縮版(SFNE)はFNEを測定する1因子構造の尺度である。しかし近年の研究においてSFNEが順向項目因子と逆転項目因子の2因子から構成される尺度である可能性が報告された。本研究ではWeb調査を通して参加した一般成人500名と大学生・専門学校生82名を対象に,SFNEの因子構造,信頼性および妥当性を検討した。探索的因子分析の結果,8項目からなる順向項目因子と4項目からなる逆転項目因子の2因子が抽出された。各因子の内的整合性と再検査信頼性は十分に高かった。逆転項目因子と比較して,順向項目因子の方が高い妥当性を有していた。本結果は逆転項目因子に比べ順向項目因子の方がFNEを正確に測定していることを示しており,FNEの測定においてはSFNEの順向項目因子を使用することが推奨される。本結果の意義と本研究の課題について検討した。

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© 2018 日本不安症学会
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