不安症研究
Online ISSN : 2188-7586
Print ISSN : 2188-7578
ISSN-L : 2188-7578
最新号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
総説
  • 池水 結輝
    2025 年17 巻1 号 p. 1-10
    発行日: 2025/12/26
    公開日: 2025/12/26
    ジャーナル フリー

    本稿は,強迫症の神経基盤を,機能的および構造的脳画像研究の進展から総合的に概観したものである。強迫症は,皮質–線条体–視床–皮質回路の異常に加え,前頭–辺縁系や視覚ネットワークなど複数の神経回路の機能的不均衡に基づく疾患と考えられている。筆者らは,認知行動療法開始前に撮像した安静時機能的磁気共鳴画像および拡散テンソル画像の解析を通じて,後頭皮質間の機能的結合と,視覚・空間認知に関連する白質線維の構造的特徴が,治療後の寛解を予測する因子となり得ることを示した。これらの知見は,視覚情報処理が認知行動療法の反応性に関与する可能性を示唆し,個別化治療の実現につながるものである。

  • 和 俊冰
    2025 年17 巻1 号 p. 11-21
    発行日: 2025/12/26
    公開日: 2025/12/26
    ジャーナル フリー

    うつ病および社交不安症は,異なる臨床的特徴を有する一方で,「不安」や「抑うつ」といった共通の感情的症状を含むことが多く,しばしば併存することが知られている。しかし,両疾患の脳機能を直接比較した研究はこれまで多くはない。本稿では,安静時機能的磁気共鳴画像を用いてうつ病および社交不安症の脳機能を解析し,両疾患に関わる神経基盤を検討したHe et al.(2024)の研究を紹介する。その結果,局所レベルおよびネットワークレベルの両面から,うつ病と社交不安症に共通する脳機能異常と疾患特異的な異常が明らかにされた。本研究の成果は,両疾患の神経メカニズムの理解を深めるとともに,診断バイオマーカーの確立や新たな治療戦略の開発に寄与することが期待される。

資料
feedback
Top