2021 年 52 巻 1 号 p. 142-147
FCシステムの冷却損失特性として(1)FCスタックから生成された熱は冷却水に集中して廃熱される。(2)通常使用範囲に比べ高負荷,高水温条件下での出力変化に対する効率変化が大きい。(3)内燃機関に比べFCスタックの許容水温が低い等が挙げられる。これらの特性からFCスタックを適温に維持するためにラジエータが大型化する傾向にある。この研究の目的は(2)の冷却損失特性に着目したFCスタックの出力制御を改良することにより, 発熱と放熱能力の不均衡を是正する。