自動車技術会論文集
収録数 2,151本
(更新日 2018/07/21)
Online ISSN : 1883-0811
Print ISSN : 0287-8321
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2018年 第68回自動車技術会賞 受賞論文
48 巻 (2017) 2 号 p. 485-490
折れ部を上流に有する曲面端部まわりの流れにおける コヒーレンス解析によるフィードバック音発生機構の解明 もっと読む
編集者のコメント

2018年第68回自動車技術会賞 浅原賞学術奨励賞 受賞論文
自動車開発では、グリル、ドアミラー、ボンネットなどから特定の周波数で発生するピーク性騒音が聴感上問題となることがある。従来はこうした騒音に経験的に対応していたが、設計段階での騒音発生の予測に向け、発生機構の解明が課題となっていた。本論文は自動車まわりの折れ部から発生する騒音について、実験的に音源を同定する手法を提案し、発生機構を明らかにした。推定された音源はシミュレーション結果により検証もされた。受賞者は上記以外にも流れと音が相互に作用しながら生じる音の発生機構に関して顕著な成果を上げており、 Physics of Fluidsなど一流国際誌に掲載されている。本成果は直接的・間接的に自動車から発生するピーク性騒音の予測や解明に寄与し、受賞者の今後の活躍が期待される。

48 巻 (2017) 3 号 p. 687-692
セミアクティブサスペンションにおける実用的な状態推定の検討 もっと読む
編集者のコメント

2018年第68回自動車技術会賞 浅原賞学術奨励賞 受賞論文
セミアクティブサスペンションにおける乗り心地制御では、減衰力を制御するためダンパーのストローク速度を推定する必要がある。しかし従来の推定手法では、ばね上共振付近(2Hz)までの推定しか行えず、荒れた路面を走行し、ばね下が共振(約10Hz)すると乗り心地性能が低下していた。そこで受賞者は従来のオブザーバによる推定手法に対し、減衰力のヒステリシスを考慮する事により推定精度を向上させる手法を提案した。さらに、適切なモデルの低次元化と離散化を行う事により、ストローク速度をより正確に推定できる実用的な推定手法を開発した。これによりばね下共振までの推定が可能となり、乗り心地性能を向上させる事に成功した。この成果はセミアクティブサスペンションのさらなる改良、普及に貢献するものであり、自動車の乗り心地性能向上に向け、受賞者の今後の活躍が期待される。

48 巻 (2017) 2 号 p. 219-224
二系統の燃料噴射システムを備えたディーゼル機関の性能と排気 もっと読む
編集者のコメント

2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
ディーゼル機関において、燃料噴射中に噴射率を変化させるなど、これまでよりも自由度の高い噴射を実現できれば、性能・排気エミッションをさらに改善できる可能性があるが、研究例が少なく知見は十分ではない。本論文では、小型ディ ーゼル機関に独立した二系統の燃料噴射装置を搭載し、二つの噴射弁を燃焼室中心付近に近接して配置することで、従来の噴射装置では実現できなかった自由度の高い噴射を可能とした。これにより、パイロット噴射の圧力をそのままにメイン噴射の圧力のみを高めると排気中の一酸化炭素濃度の増加なしに黒煙濃度を低減できることや、高噴射圧力で間隔ゼロの分割噴射を用いると熱効率が向上することなどを示した。これらは、混合気形成の幅広い制御による性能向上の可能性とその制御指針を示しており、高く評価される。

48 巻 (2017) 2 号 p. 419-424
ドライバの覚醒維持を目的とした会話の基本構造検討 もっと読む
編集者のコメント

2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞論文
本論文は、自動車の安全分野を中心に安心・快適分野においても広く貢献することが期待される、会話を用いた新たな覚醒維持手法を仮説検証に基づいて提案した。ドライバの覚醒を促す手法開発の課題の一つとして運転への注意力低下が懸念されるが、運転への集中度の調整や注意喚起についても、同様に会話を用いた手法を応用できる可能性がある。本論文では、安全分野において重要な課題である居眠り運転を予防する手法の提案を目的として、覚醒維持効果のある会話について汎用性の高い構造を抽出し、その効果を実験的に検証している。その結果、抽出した構造に従った会話によってドライバの覚醒を維持できることを明確にするとともに、自動車に搭載されたシステムの発話によって、覚醒維持効果のある会話をドライバに誘導できる可能性を示している点が高く評価される。

48 巻 (2017) 2 号 p. 311-316
金属ベルト式CVT におけるエレメントの接触とスリップ挙動解析 もっと読む
編集者のコメント

2018年第68回自動車技術会賞 論文賞 受賞理由
金属ベルト式無段変速機の滑り計測は、入力軸回転速度一定の条件で、出力トルクゼロ時の出力軸回転速度を基準にして、負荷トルクを増加させた時の出力軸回転速度の変化から滑り率を求める方法が一般的である。これは、個々のエレメントの総合的な滑り挙動を示すもので、個々のエレメントとプーリの過渡的な滑り挙動はわからなかった。本研究では、耐摩耗性の薄膜センサをプーリ表面に二次元的に配置することにより、個々のエレメントとプーリ間の接触圧力分布や滑り状態を過渡的に計測する技術を開発した。本技術により、エレメントとプーリ間のトライボロジー特性(摩擦係数)やエレメント等の形状に対する圧力・滑りの定量的評価が可能となった。これらより無段変速部の高効率化や耐久性向上への貢献が期待でき、高く評価される。

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