2012 年 2012 巻 SKL-13 号 p. 01-
身体知研究はスポーツや楽器演奏など人間の巧みな行為を扱ってきた.こういった行為は目的が明確であることから個々の動きの意味(有効性)を論じられる.しかしダンスや何気ない人間の動作(ジェスチャー)についてはどうだろうか.即興で踊っているダンサーは何を目標として踊っているのだろうか.そこに明確な意図を見いだすことは困難である.またそれ故に個々の動作の意味を捉えることも難しい.本発表では最近取り組んでいるダンスの研究を紹介しつつ,目的が明らかではない行為をどのように理解したらよいのかを議論する.