2016 年 2016 巻 BI-004 号 p. 02-
「リアルタイムプライシング(RTP)」は電力価格をリアルタイムに変動させることで電力需要を制御する手法であり,供給量が不安定な自然エネルギー利用において有用であると考えられている.本研究では,自然エネルギー利用と電力自由化が進んだ将来の電力ネットワークを想定したモデルにおいて,分散的なRTPによってサブ系統ごとの需給バランスをとるような仕組みを提案し,エージェントシミュレーションを用いた検証を行なっている.ここで分散的であるとは,全体消費量などのグローバルな情報を必要としない価格調整則であることを意味する.今回の発表では特に,独自開発したエージェントシミュレータを用いた検証結果について紹介する.