2016 年 2016 巻 BI-006 号 p. 02-
近年、日本にでもクラウドファンディング市場は目覚ましい拡大を遂げている。本研究では、クラウドファンディング市場で起案者と出資者での相互作用の分析・モデル化を試みる。それは、出資という参加行動と、そのプロジェクトへの参加をSNSで拡散する消費者行動と、プラットフォーム企業として消費者にコミュニティへの参加行動を促進する戦略をとる企業側のコミュニケーション構造を明らかにする。ブランド・コミュニティの概念と特徴について確認し、消費者の自発的参加行動の背景を、先行研究をもとに整理する。ブランド・コミュニティの文脈からクラウドファンディングを定性的な分析を行い、エージェントベースモデルによる仮想実験を行う。