2024 年 2023 巻 SWO-062 号 p. 07-
本研究の目的は、郷土食の継承と理解に資するLinked Open Dataを構築することである。郷土食には地域の特性や文化に関する重要な情報が含まれているが、現代の食生活の変化により、家庭で郷土食を継承する機会が減少している。そこで、郷土食に関するアンケート調査を実施したところ、郷土食を作りたい理由で最も多かったのは「伝承したい」であり、作りたくない理由で最も多かったのは「時間がかかる、面倒、手間がかかる」「材料を揃えるのが大変」であった。これらの結果から、大規模言語モデルを用いて既存のレシピを簡略化し、LOD化することが郷土料理の発信に寄与すると仮説を立て、郷土料理レシピの簡略化システムを構築した。今回は、生成された簡略化レシピに人間の「修正コメント」を活用することで、レシピの精度向上を試みた。また、コメントの効果的な活用方法についても検討した。