主催: 人工知能学会
会議名: 第103回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 103
開催地: 早稲田大学 40号館 グリーン・コンピューティング・システム研究開発センター
開催日: 2025/03/20 - 2025/03/22
p. 155-159
本研究では、話し手のターン構成単位中に開始された妨害的な重複発話の後、発話権を保持するのが誰になるのかを分析する。千葉大学3人コーパス(女性3人と男性3人の会話の2組(計20分程度)を分析資料として用いる。分析の結果、以下の4パターンが見られた。(1)妨害された発話者が発話継続するとその発話者が発話権を維持する。(2)妨害された発話者が発話を中断すると、妨害した発話者へ発話権が移行する。(3)妨害された発話者が発話継続しても、第三者が妨害した発話に反応すると、妨害した発話者へ発話権が移行する。(4)妨害された発話者と妨害した発話者が共に発話継続すると、妨害された発話者が妨害した発話者に反応し、妨害した発話者が妨害された発話者に反応することで、二つの発話権がパラレルに走ることがある。