主催: 人工知能学会
会議名: 第103回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 103
開催地: 早稲田大学 40号館 グリーン・コンピューティング・システム研究開発センター
開催日: 2025/03/20 - 2025/03/22
p. 160-164
本研究では、多人数会話における話し手の視線の宛先に応じた聞き手の笑いのいくつかの機能を明らかにする。千葉大学3人会話コーパス(女性3人の1会話約10分)を分析資料として用いる。分析の結果、以下の事例が見られた。(1)複数の聞き手が一斉に笑う場合は、話し手の視線の視線に関係なく、面白い発話が起こった時である。(2)話し手の視線が1人に向けられており、その聞き手だけが笑うのは、愛想笑い・共感・承諾の3種類がある。(3)話し手の視線が1人に向けられており、その聞き手ではない聞き手が笑うのは、愛想笑いである。聞き手の内の片方しか笑わない場合は、話し手への配慮がなされている時であると言える。