人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
Print ISSN : 0918-5682
104回(2025/9)
会議情報

1~2歳児の英語教室における共同注意行動:他者の意図理解に焦点を当てて
神谷 眞夕美花元 宏城
著者情報
会議録・要旨集 認証あり

p. 36-41

詳細
抄録

近年の言語発達研究では、幼児と大人の相互作用における「マルチモーダルな共同注意」能力の発達が幼児のその後の認知および言語能力の基盤形成に重要な役割を持つことが明らかになっている。これまでの研究を概観すると、研究の多くが第一言語発達時期での調査である一方、同時期での第二言語環境下における母親と幼児の共同注意場面を探った研究はあまりない。そこで本研究は大人もしくは幼児がどのような共同注意行動をとり他者の意図を理解しているのかを探るため、英語教室の幼児クラスに通う5組の母親と幼児、そして講師とのインタラクションを観察し分析を行なった。分析の結果、第二言語環境下においても幼児は指さしによって大人との共同注意に繋げるだけでなく、交互凝視をすることで共感に至ることも明らかになった。発表では、3つの実例を基に彼らがどのような共同注意行動をとり他者の意図を理解しているのかを紹介したい。

著者関連情報
© 2025 人工知能学会
前の記事 次の記事
feedback
Top