人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
Print ISSN : 0918-5682
104回(2025/9)
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子どもが会話で用いる「あの」の分析—『子ども版日本語日常会話コーパス』を用いて—
加藤 恵梨
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会議録・要旨集 認証あり

p. 42-46

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抄録

本研究は、『子ども版日本語日常会話コーパス』(CEJC-Child)を調査資料とし、日常会話で多用されるフィラー「あの」を子どもがどのように用いているのかについて、子どもの年齢・月齢別に、形式、出現数、出現位置、機能、その後の発言内容に注目して明らかにすることを目的とする。分析の結果、月齢が低いときには「あの(ね)」をターンの冒頭で用い、その後に意思表示をしたり、話題を切り出すことが多いが、月齢が高くなるに従い、聞き手にわかりやすく説明しようという思いから、言葉を選んだり、言葉をつけ足したりする際に用いる言葉選びの「あの」の使用が多くなっていることなどがわかった。

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