主催: 人工知能学会
会議名: 第104回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 104
開催地: 広島大学 東広島キャンパス 法人本部 4階会議室
開催日: 2025/09/08 - 2025/09/09
p. 90-94
これまでの視覚手話/指点字研究は、通訳者が言語変換を超えて相互行為を媒介し、参与役割や情報アクセスを調整する役割を示してきた。これに対して本研究は、盲ろう者インタビューにおける指点字通訳の「音声発話から指点字への変換」がどのような時間構造で組織されるかを定量記述する。通訳者2名が交替する映像データを対象に、会話分析のターン構成単位で聴者発話を区切り、発話開始・終了と指点字通訳開始・終了の時刻差をアノテーションした。結果、通訳開始は発話開始から平均0.79秒(SD=0.77)後に立ち上がり、発話終了前(平均-0.28秒, SD=1.12)に着手する例が多数を占めた。これは、指点字通訳は、意味の通訳ではなく、情報アクセスを維持するために、音声発話から指点字への変換実践として機能していることを示唆する。