人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
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96回 (2022/12)
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I-JAS依頼タスクにおける予備調査からの試み—謝罪シチュエーションチャットボット会話に対してー
斎藤 里美
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p. 44-

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抄録

対話とは一つ一つの発話に対する反応だが, 人々が従っている対話全体のルールもあるのではないか. それを知るため, I-JASの依頼タスクの対話を調査した. その結果, 発話の長さや相手と一緒に会話を作る行動に共話的特徴がみられた. I-JASの依頼タスクは言いにくいことを申し出る点が謝罪と共通している. このことから謝罪の状況のチャットボットにこの特徴を応用した. その結果対話を自然なものとして印象付けることが, ある程度できたと考えられる. ロールプレイの対話から, 自然な対話だと印象付けることのできる特徴を取り出せたことは一つの成果だと考える. チャットボットのシステムにおいて, 対話全体のルールは必要な要素の一つに過ぎない. しかしそれを取り入れることでユーザーが自然だと判断できる対話を構築する一助とすることができるのではないだろうか.

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