抄録
実用規模にスケールアップした製造装置を試作し,その性能試験を行なった。2種の異なる内径の反応管を比較した結果,14mmではメチルエステル化の反応速度が低下するため8mmが望ましく,反応温度を前報の適正温度440℃より20℃高く設定することにより前報の結果に近い成分分布が得られた。反応温度を増加させることで動粘度,流動点,ヨウ素価が減少し,低分子化が進行していることが示された。6種の異なる品質の廃食用油から製造した結果,廃食用油の品質が燃料性状に影響を与えることが明らかとなったが,反応温度の調整で対応可能であった。