抄録
履帯式の農用車両の自律走行を実現するために,ファジィ制御理論を応用して実車での直線経路への追従制御実験を行い,制御性能を評価した。まず制御系の簡略化を図るために仮想操舵角の概念を導入し,制御入力を1入力に変換した。ファジィ制御器は仮想制御点と目標軌道との横偏差と姿勢角偏差を前件部の入力,仮想操舵角を後件部の出力とする構成とした。次に前件部のパラメータの最適化を図るため遺伝的アルゴリズムを導入し,走行速度と前方注視点距離を変化させて車線変更のシミュレーションを行った。更にコンクリート路面上において実車での車線変更実験を行い,制御性能の基礎特性を把握した結果,操舵角と姿勢角にやや時間遅れがあったが,基礎試験としてはほぼ満足できる結果を得た。