2009 年 71 巻 4 号 p. 4_60-4_68
日本の穀物収穫事情にあわせ,実用的な収量モニタリング機能付きコンバイン(以下 ; 収量コンバイン)の開発を行なった。まず,収穫情報はほ場毎に集計し管理するシステムとした。次に,アンケート調査結果より,収量コンバインのユーザ層を大規模経営体と想定し,6条刈自脱コンバインに改良した質量測定部,水分測定部及びインターフェースを搭載した収量コンバインを新たに開発した。さらに本開発機を供試し,新潟及び宮城の大規模な生産現場で実証試験を行った。実証試験の結果,収穫の実作業に影響なく円滑に操作できた。また,質量測定部,水分測定部は校正作業が必要なく,高精度で測定が可能であった。開発機は3年間の試験期間中大きな故障もなく実用に耐えうることを確認した。