抄録
ウリ科用の半自動接ぎ木装置に適応する自動給苗装置の開発を目的として研究を行った。平板中央に山型突起を持つ固定ガイドによる苗の子葉方向揃えの可能性を検討した後,自動給苗基礎試験装置を試作して性能試験を行った。その結果,整列播種された苗を使用することで,固定ガイドによる子葉方向揃えが可能と判断した。基礎試験装置によるセルトレイからの給苗成功率は90%であったが,セル中心から半径13mm以内で出芽している苗を対象とすれば,同成功率は94%となった。苗保持機構の改良の他,セルトレイへの播種方法や育苗時に子葉を開かせる等の管理方法を組み合わせて対応することで,精度向上は可能と考えられた。