抄録
ラッキョウの球径に合せて, 切断長を2段階に変化させる機構の半自動調製機 (試作2号機) を設計・試作した。そして移動するクリップに, 作業者が能率・精度よくラッキョウを置くことのできる最適なクリップ速度を求め慣行法との比較を行った。その結果, クリップ速度は, 5cm/s付近が適当と判断され, このとき能率と精度の平均は, それぞれ40球/minと70%になり, 試作1号機に比べて能率・精度共に向上したが, 慣行法の能率と精度の平均53球/minと91%に比べると低い。
きらに基礎実験として, ラッキョウ切断にともなう回転刃へ付着する粘質物が, 切断トルクに与える影響について調べた。その結果, 回転刃に付着した粘質物が乾燥すれば, 切断トルクが著しく増加するが, これが再び切断によって湿潤状態になれば, 切断トルクへの影響はほとんどなくなることがわかった。