1982 年 44 巻 2 号 p. 247-256
吸入管曲りおよび排気利用の燃料の微粒化・気化に際しての加熱量の調整方法として, 排気全量通過加熱板厚調整法および加熱板厚一定排気部分通過法の2法の検討を行い, 前者は微細調整に適し, 後者は大幅調整に適することを示した。次に燃料の種類による加熱量と点火時期の最適組合せをエタノールおよび比較のためのガソリンについて, 微粒化・気化を行った場合と行わない場合についてそれぞれ決定し, 吸込空気重量も含めた同一運転条件の下で比較し, 微粒化・気化を行わない時はエタノールは必ずしもガソリンよりすぐれているといえないが, 微粒化・気化を行なうと, エタノールはガソリンよりも機関性能および排気組成がすぐれており, 特にNOxは大幅に減ることを明らかにした。