抄録
ロータリ耕うん用なた刃設計に関してはいろいろな方法が考えられるが, 当研究成果と共に, 過去20年間に行あれた研究や実験の成果をすべてコンピュータ利用設計 (Computer Aided Design, CAD) 用の数理モデルとして総合することにより, 29の設計条件を選択して, なた刃を設計する手法を解析した。つまり, これらの条件は大別すると「ホルダ部形状, 首部形状, 刃縁曲線, 最先端部の形状およびわん曲条件, 寿命, 外観, 熱処理などに関係する条件」に分けられる。これらの条件を人間の思考プロセスに従って諸設計理論式に代入して, 前記各部形状要素の企画計算をコンピュータで行うと共に, その結果をX-Yプロッタによって製図完了するまでのフローチャートと, マイコン用のプログラムの開発を行うた。本報では耕うん刃のわん曲部と直刃部, およびその両者を結びつける移行部に関する設計用数理モデルを報告した。
